西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱。
遠い国での出来事だと言っていられないかもしれません。
2014年9月30日にはアメリカ国内で初の感染者が
テキサス州ダラスで確認されました。
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『これはエボラウイルスのパンデミック(世界的流行)の始まりか?』
と心配されている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回はエボラ出血熱について調べたことをまとめたいと思います。
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エボラ出血熱の感染経路は?
ウイルスは自分の力だけでは増殖できないので生物に寄生して存在しています。
(寄生している生物を自然宿主と言い、ウイルスは自然宿主に対しては無害。)
感染拡大を防ぐにはウイルスの生態と感染経路を知ることが重要なってきますが
エボラウイルスは謎が多いウイルスだそうです。
エボラウイルスの自然宿主は野生のオオコウモリという説が強いようです。
と言うのもオオコウモリの体内から遺伝子が検出されたからです。
この説ではコウモリ→ヒトやチンパンジーに感染という経路ですね。
ただ、コウモリからエボラウイルスが完全な形で検出された例はないらしく
現段階では、100%オオコウモリが自然宿主だと言えない状況のようです。
ある研究では約10年を費やし、約700匹のオオコウモリの血液と臓器を採取し
エボラウイルスを検出しようとしましたが、結局見つかっていないんだそうです。
ヒト→ヒトへの感染ルートについてもはっきりと解明されていません。
『血液、体液や分泌物からの感染経路』が最も感染力の強いルートであり
空気感染はないであろうと言われていました。
ただ完全防備の防護服を着て治療に当たっていた医師が感染し亡くなっていることから
空気感染や蚊を媒体とした感染経路もあるのでは?という声が上がっているそうです…。
さらにエボラ出血熱は野生動物と人間との共通の感染症なので
撲滅することは不可能だと言われています。
本当に恐ろしいウイルスですね…。
エボラ出血熱の潜伏期間や壮絶な症状とは?
エボラウイルスの潜伏期間は2日~最長で3週間以上で
だいたい7日前後で発症することが多いそうです。
潜伏期間中に感染力はなく、発病してから感染力が現れます。
初期症状はたいていの場合、
発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛など
風邪のような症状がでるそうです。
症状が進行すると口腔、歯肉、結膜、鼻腔、皮膚、消化管など
全身に出血、吐血、下血がみられます。
最終的には下痢と嘔吐を繰り返し、身体中から血を吹き出して亡くなる
という壮絶な最期を迎えるのだそうです…。
エボラ出血熱の致死率は50%~90%と非常に高いのが特徴です。
エボラ出血熱ウイルスに対するワクチンや
有効な医薬品などは確立されていないので
いかに感染拡大を防止するかがカギとなります。
以下、引用ですがエボラ出血熱の恐ろしい症状が感じ取れる描写です。
路上に横たわった一人の男性。
赤い斑点が全身を覆い、眼、口、鼻、耳、肛門……
身体中の孔という孔から血が流れ出し、
地面に血溜まりを作っている。その周囲には十数匹の蠅が飛び回っているが、
近づこうとする人間は誰ひとりいない。西アフリカに位置するリベリア。
その首都・モンロビアのスラム街、
セントポールズ・ブリッジでは、
いま、こうした光景が至るところで目撃されている。
~現代ビジネスより引用~
エボラ出血熱がアメリカで拡大する恐れは?
冒頭でも述べたように、先日、アメリカ国内で初の感染者が確認されました。
今までにアメリカ国外でエボラ出血熱と診断され
アメリカ国内で治療を受ける事例はあったそうです。
ただ今回の問題点はエボラウイルス感染者が発症してから
およそ100人と接触した可能性があることです。
現在この約100名は聞き取り調査の対象となっており
実際の接触の有無を確認している最中のようです。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の所長のトーマス・フリーデン博士は
『エボラウィルスは、手を洗えば簡単に殺菌できるウィルスです。
手袋といった防護的な予防策でかんたんに防げます』とコメントしています。
さらにアメリカでは過去にウィルス性出血熱の患者が何人か出ていますが
標準的な衛生対策を行っただけで感染拡大を防止したとも述べています。
フリーデン博士も示唆しているように、今後、アメリカ国内で
爆発的にエボラ出血熱が拡大する可能性は低いと思いますが
万全を期して、しっかりと対応して欲しいところですね。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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